音楽の話 #The Christmas Song

The Christmas Song (1946) ナット・キング・コール

　クリスマスは特別好きではありませんが、クリスマスソングは大好きな僕。コポリでも冬になるとクリスマスソングをセレクトして皆様にお届けしています。どの曲にも愛着があるのですが、中でも一番のお気に入りは「ザ・クリスマス・ソング」。1944年にアメリカの作曲家メル・トーメさんとボブ・ウェルズさんが共同で作った曲です。聴いているだけで心がホッコリ暖まるような優しいメロディですが、曲が書かれたのはかなり暑さの厳しい真夏の頃でした。冬のことを考えて少しでも涼しい気分になろうとしたらしいです。ナット・キング・コールのトリオがいくつかのヴァージョンで録音し、大ヒットを繰り返しました。今では冬のスタンダードとなり、多くのアーティストにカヴァーされています。

　僕がこの曲に出会ったのはまだ10代の頃でした。テレビドラマの中で歌手で女優のリリィさんが歌うのを聴き、感動したのを覚えています。音楽をほとんど知らなかった当時、ハスキーで少し嗄れた独特の声質が、凄く大人に感じられたのでしょうね。残念ながらドラマのワンシーンだったのでサントラにも入らず音源はないのですが、あのシーンが見たくて今でも録画したビデオを引っ張り出してきたりします。

　コポリのプレイリストにはアレンジ違いで13曲入っていてどの曲も素敵なのですが、アメリカの歌手エラ・フィッツジェラルドのヴァージョンがオススメ。少し太めで温かいアルトヴォイスが心地よいです。

　大切な人と、どうか素晴らしいクリスマスをお過ごし下さいね。